【旭川市】高砂酒造では約100年前のエレベーターや貯蔵庫が大事に引き継がれ今も現役稼働中。工場見学できます。代表銘柄国士無双は50周年! 日にち限定であの人気パン店とのコラボ商品も。
高砂酒造の創業は1899年! なんと明治32年に前身となる小檜山酒造店が開店しており、今年で126年目を迎えます。旭川の酒造会社では男山と並ぶ最も古い会社であり、旭川全体でも2025年現在続いている会社では、創業年の古さはベスト5に入るほどの老舗中の老舗となります。現在も100年ほど前の空気や雰囲気が直に感じられる空間が残っています。
現在は直売店となっている見るからに歴史ある建物は、1909(明治42)年に建てられたものです。大事に使われ、戦争の惨禍も潜り抜け、古い建物ながらもモダンさも兼ね備えた趣がある風情は、今も多くの人に愛されています。旭川の人をはじめ多くの観光客でとても直売店は賑わっており、資料館も兼ねています。
その直売店の道路を挟んだ真向いに建つコンクリート製の建造物にもご注目ください。こちらは1929年(昭和4年)に完成しており、あと数年で100年となります。コンクリートの製造会社で、現存しており、かつ稼働している中では北海道ではいちばん古い建物と言われているそうで、完成当時は物珍しさに見物客が殺到したそうです。現在も製造工場として稼働しており、また社屋としても使用されています。
現在も製造が行われている製造工場の内部に入らせていただきました。建物内には現在、人気が高いリキュール専用の作業場を増設中とのことで、完成も間近とのことです。建物はもうすぐ100年を迎えますが、こちらの建物は老朽化は感じられません。建設当時から使用されている年代物のエレベーターは今も現役で1階に届いた酒米を2階の保管場所へ移動させるために使用しています。現存し使用されているのも珍しいものかもしれないとのことでした。人が乗ることは安全面から禁止されているそうです。
見学させていただいたこの日は夏日となっており外はとても暑かったのですが、驚くほど建物内は涼しく、案内していただいた社員さんはカーディガンを羽織っていました。ひんやりとしており真夏には最高の環境だと思いました。昭和の前半に撮影された写真と現在の製造工場を見比べても、直売店も含め建物の趣はほとんど変わっていませんね。一部は現在、駐車場となっています。
また貯蔵庫も建設当時のままです。温度は地下水を汲み上げて循環させることで、常に0度から15度に保たれているとのことです。天井や梁もそのままだそうです。公式サイトから工場見学を予約できます。外国からの観光客の人も参加しているとのことです。皆さんもぜひ100年前の空気を感じてみてください。歴史好きにはたまらない気分になると思います。
直売店の入口では仕込み水を飲むことができる「水飲み場」があります。紙コップも用意されています。駐車場裏手には水汲み場もあります。また直売店内には資料館もあり、当時の社長が使用していた応接間がそのまま保存されています。中に入って当時の雰囲気を感じながら撮影することも可能です。古いポスターや昔の酒瓶など珍しいものもいろいろ展示していますので、こちらもぜひご覧くださいね。
直売店のここでしか購入できない限定のお酒や、酒粕を使用した地域とのコラボ商品については、次回、詳しくお伝えしたいと思います。コラボ商品は今年も続々と登場予定とのことで、とても楽しみですね。そのコラボ商品の耳よりの情報をひとつだけご紹介します。
豊岡で大人気のパン専門店「リトルグランド・ザ・ベーカリー」とのコラボ商品「ハードパン(3種)」が2025年4月23日に発売されました。高砂酒造として初めての日本酒を原料としたパンの商品開発だそうです。「リトルグランド・ザ・ベーカリー」で購入することもできますが、直売店に入荷すると、すぐに売り切れとなる人気商品とのことです。次の販売は6月7日と6月21日を予定しています。
ぜひみなさん、高砂酒造に見学がてら遊びにいってみてください。工場見学は特におススメです。一人ひとり違った発見や驚きが見つかると思います。
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