【旭川市】創業78年。地域を大切にする製餡所の引き継ぐ味と新たな思い。風味豊かでまろやかなあんジャムのお手軽さ。アイスにも合います!

北海道

1948年創業の「福居製餡所」は、現在では道北地方唯一の製餡所です。「福居さん」と地域に親しまれて78年。三代に渡り継承されている、まろやかで上品な「あんこ」はどう作られているのか。三代目社長福居裕二さんに、工場を案内していただきつつ「福居さん」のあんこの美味しさの秘訣をこの目で見てきました。

★福居製餡所

 

2条通20丁目の交差点の一角にある建物が「福居製餡所」となります。

工場の1階はまさに福居製餡所の核ともなる部分で、ここで豆の選別から洗浄浸漬後、小豆や白いんげん豆などを焚き、皮と呉を分離し、呉を脱水して「生あん」が出来上がるそうです。現在はあんこの製造はオートメーション化が多いそうですが、昔ながらのそれぞれの個別作業としており、その日その日の豆の顔色を見ながら、一つ一つの行程において職人の腕を重視する作業に徹しているそうです。朝5時から稼働しています。

写真は「福居製餡所」様より提供

あんこの製造には大量の水が必要とのことで、地下水を主として使用しており、何度も水を入れ替えています。タンクには1割ほどしか小豆は入っておらず、およそ9割が水となっています。あんこの風味には水の良さが欠かせないそうで、大雪山系の地下水を汲み上げており温度が低く、その水の良さがあんこのきめ細かさを引き立てているようです。社長さんの話では、子どものころに地下水の汲み上げに成功したとのことで「まるで温泉がでたかのようなにぎわいでした。」と懐かしそうに話していました。

生あんとは、小豆やいんげん豆などの豆類を炊き、皮を取り除いて水分を絞った状態で、砂糖などは加えられていない「こしあん」などの原材料のことです。

その生あんの製造工程における「脱水」は、煮熟した豆の皮や繊維を分離し、水分を抜いて生あんを作る重要な工程とのことで、強力な「油圧式脱水機」が設置されていました。

完成した生あんは、赤紫色をした塊になっており、まるで石炭のようにも見えます。

写真は「福居製餡所」様より提供

生あんの状態から、「加糖」「炊き上げ」「練り上げ」などの行程を加えて、「こしあん」が出来上がります。生あんのまま出荷し、その生あんをお店ならではの加糖や練り上げ方で仕上げている旭川の菓子店や飲食店も多いそうです。

2階では、おもに「生あん」に砂糖をはじめさまざまな副原料を加えて、火にかけ、練りあげる「練りあん」が製造されています。3階には窯漬け釜が設置されており、煮豆や甘納豆を製造しています。金時豆でおよそ2日間煮詰めるそうです。直売店に並んでいる羊羹や饅頭などの加工品も同じく3階でつくられています。

直売店で販売されている羊羹や饅頭などにはすべて美瑛産の「しゅまり小豆」が使用されています(インゲン豆の白あん系は除く)。幌加内町の朱鞠内湖近くで試験栽培されて後、美瑛でも栽培することになり、20年ほど前から福居製餡所では美瑛産の「しゅまり小豆」を使用するようになったそうです。寒暖差激しい上川の地に合う小豆で、風味と香りが非常に強く、上品な味わいと濃厚なコクが特徴で、栽培に手間がかかる希少な小豆です。しゅまり小豆ならではの風味は菓子との相性がよく、2025年は旭川で開催された「あさひかわ菓子博2025」で、「しゅまり饅頭」は農林水産大臣賞、「しゅまり羊かんミニ」は中小企業庁長官賞を獲得しています。

★直売店「福が居るあんこ屋」

建物内では工場直結直売店となる「福が居るあんこ屋」も営業しています。

工場で作られたあんこをベースとした加工品も販売しており、「こしあん」や「つぶあん」に、羊羹や饅頭なども販売しています。その中のひとつ「あんジャム」は、希少なしゅまり小豆の風味よく、とてもまろやかな味わいとなっています。トーストに乗せバターとともに味わっても良し。社長さんの話では、ごはんにかける人もいれば、運動しつつ糖分を取るのにも最適で、そのまま飲むようにして味わう人もいるそうです。

アイスに添えて味わうのもおススメです。ストーブを点けていると喉が乾燥してアイスが食べたくなりませんか。そのアイスにまろやかで甘さ控えめのあんジャムはとっても合います。しかもチューブ型となっているので、使い切ることもなく、好きなときに好きな量を使うことができるという使い勝手の良さがありますね。豆の食感も楽しめます。少しだけ使いたいときには「あんジャム」はとても便利だと感じました。

みなさんも一度、あんこアイスにして食べてみてください。

★地域密着への思いと福居さんの三方よし

社長さんにお話をうかがうと、福居製餡所は、現社長の祖父安一氏が戦後の混乱期に、物もなく甘味も手に入らない中、甘いもので地域の人の心を癒し寄り添いたいと考え創業したそうです。あんこは食べるとホッとする不思議な食べ物で、日本人の心の味とも考えています。創業以来の志や味、技術を継承しつつ、近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしの考えを学び、三代目社長として「つくってたのしく、食べてうれしく、地域にも環境にもやさしく」という思いを込めた「たのしい・うれしい・やさしい」の三方よしをコンセプトとし、「福を届ける使命感」をもって世界にも目を向け、多くの外国の方にも日本の心を届けていきたいと話しておられました。

今後についても福居製餡所ならではの商品の開発に挑戦し、今年も新商品を皆様にお届けしたいとのことです。

まだまだ寒い時期が続きます。直売店では、日によって種類が変わる「まかないおしるこ」を提供しています。真空包装する際に毎日出てしまう、商品と同じ品質のもったいないあんこを、地域のみなさんに味わってほしいという思いから、おしるこからは一切利益は取らず200円(税込)で販売しています。近くに来られた方はぜひ、おしるこで身体を温めてくださいね。

※まかないおしることあんジャムはサンプルとしてご提供くださいました。ありがとうございます。

福が居るあんこ屋(福居製餡所 工場直売店)
住所
旭川市2条通20丁目左9号
営業時間
10:00~17:00
定休日
土曜・日曜・祝日(Instagramのカレンダーをご覧ください)
電話番号
0166-73-5224(直売店)
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※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。

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